平成22年8月8日
農業の大先輩と話していると、今の農業の成り立ちと
将来への不安要素が大変良く分かってくる。
今日も様々なことを話し合った。
以前にも述べたと思うが、昔繁栄していた農家が今は衰退をし
現在頑張っている農家がこれから衰退していく予想は、誰もが認識している事実である。
昔の繁栄が衰退をすることは簡単には理由を言えないのだろうが
おおむね推察の通り、後継人の努力次第であろう。
現在の繁栄農家の衰退も似たり寄ったりであるが、家内労働力の消滅が考えられる。
後継者不足と言う言葉はあるが、後継者がいても衰退していくのは
高齢者(父母)が年齢からくる農業従事ができなくなることが大きい。
農業経営の成り立ちは、家内での労働力をいかに安価に長時間使えるかと言う部分に
依存している部分が大きい。
中年夫婦が父母に頼って経営してきている事業を、すぐに子供が結婚して
賄ってくれるかどうかは未確定であり、参加してくれても労働力(知的・作業的)には
父母には遠く及ばないところである。
規模の縮小で利益を確保していくのか、人員を雇用して拡大とともに利益を確保するのかの
経営計画が必要になっているはずの中高年の人たちの、事実認識が希薄に感じる。
リスクヘッジをどのように考えるかという議論に対して、家庭内でのディスカッションは
親子喧嘩へのステップとしかならない状況が強い。
中小企業診断士とか 税理士とかが参加して診断とアドバイスを行う必要があるのだが
少なくとも私の周りではそのような意識は見えない。
日本の農業の(あくまでも)一端はこのような状況である。