平成24年4月24日(火曜日)
司馬遼太郎の長編、
坂の上の雲の単行本全八巻を読み終えました。
昨年、偶然にNHKのスペシャルドラマを見てから気にかかり、
今年1月にインターネットで古本を探して、一挙に読み切りました。
八巻目は一度読み終えてすぐ、再度読んでしまったので
今はもう、読むものがありません。
宮崎に移住する前は、読書をするために生きているぐらいの
勢いで本を読んでいたのですが、
宮崎に移住して、農業をしたことから一挙に本から遠ざかってしまいました。
どこに本を読む暇があるのだ? と自分自身にイライラしていましたが
やはり、農業に関する専門書は必読なので、少しずつ時間を作りました。
それでもほんのわずかな時間でした。
坂の上の雲に関しては、私の書斎のようなトイレ、唯一の自由時間の昼食時、が
読書に割り当てられるものでした。
1月から読み始めて、4月か~~~
短いような長いような。
日本人が書いたものはあまり読まないのですが、
さすがにこれだけ筆力のある人の文章は魅力があります。
日本語を知っていると言えば、開高 健もものすごいものがありました。
坂の上の雲の魅力は何と言っても、幕末から大きく転換した国民の意識と
その意識から湧き出る国家と言うものへの情熱でしょう。
その明治と言う時代を、5年の歳月をかけて調べ上げ、
さらに、4年の歳月をかけて書き上げたこのタフさと緻密さには
敬服以外の何物もありません。
ドラマを見て、やはり端折っているような感覚を持ったのですが
小説を読んでその細部を知ることができて納得する部分が多かったですね。
この長編を読み終わり、しばらくは何も読みたい気分にはならないでしょう。
ただし、本を読む時間が持てるのだと知らされたことは
大いなる進歩でした。
これからは少しずつ読み進んでみようと思いました。